「扶養家族」を「不要家族」と本気で思っていました。
会社で「ふよう家族はいますか?」と聞かれ、
「いるわけないじゃん!」とマジで答えました!
余分な話はさておき、
「社労士の試験って、だれでも受験できるの?」
「社労士に興味もったけど、何点取れば合格なの?」
この記事では、そんな疑問にお答えしていきます。
この記事で分かること
- 受験資格
- 試験の概要
- 合格点・合格率
- 合格発表日
2022年社会保険労務士試験に合格。
私は2回試験を受けていますので、参考になれば幸いです。
受験資格
社労士の試験を受けるには次の3つのうち、いずれかを満たしている必要があります。
- 学歴
- 実務経験
- 厚生労働大臣が認めた国家資格
順番に説明します。
・学歴による受験資格
基本的には、短大、大学、高等専門学校卒の学歴が必要になります。
そのため、高卒では受験資格がありません。
では、「高卒の人は社労士試験受けられないの?」となりますが、「実務経験」「厚生労働大臣が認めた国家資格」のどちらかの要件を満たすことで、試験が受けられます。
・実務経験
3年以上の実務経験があれば、受験することが出来ます。
実務経験とは、次の8種類です。
- 健康保険組合、労働保険組合などの役員または従事者
- 国、または地方公共団体の公務員
- 日本郵政公社の役員又は、職員
- 全国健康保険協会、日本年金機構の役員又は、従業員
- 社会保険労務士、弁護士の補助者
- 労働組合の専従役員
- 会社、その他の法人の労務担当役員
- 労働組合の職員又は法人等若しくは事業を営む個人の従業者
・厚生労働大臣が認めた国家資格
こちらはかなりの数がありますので、一例を挙げます。
- 行政書士
- 公認会計士
- 中小企業診断士
- 司法書士
- 税理士
詳細は、「社会保険労務士オフィシャルサイト(厚生労働大臣が認めた国家試験)」から確認出来ます。
試験はいつ?
社労士試験は、例年8月の第4日曜日。
1年に1回しかありません。
出題形式
試験問題は、2種類から作られています。
「選択式」「択一式」について、それぞれ説明します。
・選択式
5つの空欄があり、各空欄につき選択肢(20個または4個)の中から、正解と思われる番号を選択します。
全8科目で、1科目につき、1問(1問の中に5つ空白があります。)出題されます。
択一式
択一式の出題には、3パターンあります。
- 5肢の中から、誤っているもの・または正しいものを選択
- 正しい組み合わせを選ぶ
- 正しいもの、間違っているものの個数を選ぶ
各試験科目の科目と配点
以下の表にまとめました。
試験科目 | 選択式 合計8科目(配点) | 択一式 合計7科目(配点) |
労働基準法及び労働安全衛生法 | 1問(5点) | 10問(10点) |
労働者災害補償保険法 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む) | 1問(5点) | 10問(10点) |
雇用保険法 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む) | 1問(5点) | 10問(10点) |
労務管理その他の労働に関する一般常識 | 1問(5点) | 5問 (5点) |
社会保険に関する一般常識 | 1問(5点) | 5問 (5点) |
健康保険法 | 1問(5点) | 10問(10点) |
厚生年金保険法 | 1問(5点) | 10問(10点) |
国民年金法 | 1問(5点) | 10問(10点) |
合計 | 8問(40点) | 70問(70点) |
※労働基準法及び労働安全衛生法は次のようになっています。
2つの法律をまとめて、「選択式5点」「択一式10点」です。
合格するには何点とればいいの?
社労士試験には、「合格基準」という制度が設けられています。
「合格するには最低○○点は必要ですよ!」
という事です。
合格基準は、
- 各科目ごと
- 選択式全体
- 択一式全体
に設定されています。
例えば、2022年は、次のように設定されました。
- 選択式…総得点27点以上かつ、各科目3点以上
- 択一式…総得点44点以上かつ、各科目4点以上
具体的には、選択式、択一式ともに総得点が合格点に達していても、健康保険法の選択式が2点だったら不合格です。
このように、各科目に合格基準が設けられているため、合格するには、苦手科目・苦手出題形式を作れません。
このシステムが、社労士資格が難しいと言われる理由なんだ…
また、この合格基準は、その年の受験生の全体の出来により、設定されます。
以下に過去10年の合格点を表にまとめました。
※救済措置については、後述します。
年 | 選択式(救済措置) | 択一式(救済措置) |
2022年 | 27点 | 44点 |
2019年 | 24点(労一1点、国年2点) | 45点 |
2018年 | 25点(労一・社一・健保2点) | 44点 |
2017年 | 26点(社一2点) | 43点 |
2016年 | 23点(社一・国年2点) | 45点 |
2015年 | 24点(雇用・健保2点) | 45点(厚年3点) |
2014年 | 23点(労一・健保2点) | 42点(常識・厚年・国年3点) |
2013年 | 21点(労一・社一・健保・厚年2点) | 45点 |
2012年 | 26点(雇用・健保2点) | 45点(常識3点) |
2011年 | 21点(社一1点、労災・雇用・健保2点) | 46点 |
選択式問題は、ほぼ毎年救済措置がとられています。
2022年に救済措置がとられなかったのは、2007年以来、15年ぶりです。
そして、過去の社労士試験で合格基準が一番高かったのが、2000年に開催された点数です。
2000年社労士試験合格基準
- 選択式…28点
- 択一式…49点
なので、選択式・択一式にともに7割とれれば、まず合格とみて間違いないでしょう!
救済措置
救済措置とは、その年の受験者の得点を考慮して、「合格ラインを引き下げる措置」です。
基本的な各科目ごとの合格点は
- 選択式…各科目3点以上
- 択一式…各科目4点以上
ですが、この合格基準点を適用すると、半分以上の受験者が不合格になってしまう場合に、救済措置が行われます。
救済措置によって、合格者の人数を調整してるよ!
免除科目
一定の受験をクリアしている方は、免除される科目もあります。
例えば、労働基準監督採用試験に合格したものは、労働基準法及び労働安全衛生法が免除されます。
他にもいろいろな条件があるので、詳しくは「社会保険労務士試験オフィシャルサイト(試験科目の一部免除資格者一覧)」で確認してみてください。
合格発表はいつ?
例年11月上旬に発表されていましたが、2022年は10月5日(水)でした。
「社会保険労務士試験オフィシャルサイト」にて、午前10時より、合格者の受験番号が一覧で発表されます。
合格率
過去15年間の受験者・合格者数をまとめてみました。
年 | 受験申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2008年 | 61,910 | 47,568 | 3,574 | 7.5% |
2009年 | 67,745 | 52,983 | 4,019 | 7.6% |
2010年 | 70,648 | 55,445 | 4,790 | 8.6% |
2011年 | 67,662 | 53,392 | 3,855 | 7.2% |
2012年 | 66,782 | 51,960 | 3,650 | 7.0% |
2013年 | 63,640 | 49,292 | 2,666 | 5.4% |
2014年 | 57,199 | 44,546 | 4,156 | 9.3% |
2015年 | 52,612 | 40,712 | 1,051 | 2.6% |
2016年 | 51,953 | 39,972 | 1,770 | 4.4% |
2017年 | 49,902 | 38,685 | 2,613 | 6.8% |
2018年 | 49,582 | 38,427 | 2,413 | 6.3% |
2019年 | 49,570 | 38,428 | 2,525 | 6.6% |
2020年 | 49,250 | 34,845 | 2,237 | 6.4% |
2021年 | 50,443 | 37,306 | 2,937 | 7.9% |
2022年 | 52,251 | 40,633 | 2,134 | 5.3% |
まとめ
- 受験するには、「学歴、実務経験、国家資格」のいずれか1つを満たさなければならない
- 試験は毎年1回8月の第4日曜日
- 出題形式は午前と午後で、「選択式」と「択一式」に分かれている
- 合格点は毎年変わるが、全体の7割を取れば合格できる
- 科目ごとに足切りがあるが、救済措置もとられる
- 合格率は6%~7%台
社労士試験の仕組みについてお話ししました。
社労士試験は1年に1回しか行われないため、計画的な勉強と、「絶対合格するんだ!」とモチベーションを維持することが必要です。
一人で勉強していると、そのモチベーション維持はなかなか大変です。
こちらの記事では、初学者が社労士試験一発合格しやすいおすすめ講座も紹介してますので、是非参考にしてみてください。