「社労士試験は独学でも合格できるの?」
社労士試験を受けるにあたって、だれもが一度は考えると思います。
結論からいうと、独学で合格することは不可能ではありませんが、とても難しいです。
社労士は毎年約5万人もの申し込みがあり、実際に受験する人数は約4万人です。
申し込みをしたにも関わらず、1万人もの人が試験すら受けずに合格を諦めています。
受験料は1万5,000円しますので、それなりの意気込みをもって社労士試験の申し込みをしたはずです。
さらにその中から合格するのは2,000~3,000人で、合格率は6%~7%。
独学での合格者は、1%前後といわれています。
独学の一番のメリットは費用を抑えられることですが、合格までの最短距離を選ぶのであれば、社労士講座を受講するのがおすすめです。
なかでも通信講座でしたら、費用を安く抑えることが出来ます。
こちらの記事では、実績もあり、初学者におすすめする安価な通信講座を紹介しています。
「それでもやっぱり独学でチャレンジしたい!」
という方は、この記事を読み進めていってくださいね。
独学のメリット
- 費用を最小限で抑えられる
- 自分のペースで勉強ができる
- 自分の好きな教材で勉強できる
- 勉強する場所を選ばない
- 手軽に勉強を始められる
独学の一番のメリットは、「費用を最小限で抑えられる」ということです。
社労士講座を受講すると約10万円~20万円しますが、本屋さんで教材を買えば数千円程度で済みます。
好きな教材を選べますし、通学する必要がないので、好きな時間に自宅やお気に入りのカフェで勉強することができます。
初期投資が少額なので気軽に勉強を始めることができ、勉強が嫌になれば、簡単にやめられます。
独学のデメリット
- 勉強の仕方がわからない
- 仲間がいない
- 情報の取捨選択が難しい
- 理解が深まりにくい
- 無駄が多くなる
- 問題を解決できないと、挫折する
- モチベーション維持が難しい
独学での勉強は孤独です。
質問できる先生はいないですし、切磋琢磨しあえる仲間もいません。
テキスト=先生になってしまうので、どうしても理解に苦しむ瞬間がきます。
壁にぶつかっても自分で解決しないといけないので、その壁を乗り越えられなくて挫折してしまう人が多くいます。
社労士試験の範囲はとてつもなく広いので、すべてを勉強するなんてことは到底できません。
社労士講座で勉強していれば、社労士試験のプロが過去の試験から出題率の高い論点をピックアップしているので、「覚えるべき知識」・「いらない知識」の取捨択一をしてくれます。
しかし独学だと、「いらない知識」が分からないため、勉強の効率が下がってしまいます。
独学での合格を目指す人は、こちらの記事も読んでみてください。
「合格出来る勉強方法」がわかるので、必ず手助けになります。
独学で社労士試験合格を目指すのに向いている人
「独学で社労士試験合格を目指すのに向いている人」というのは、あくまで「独学でも合格できる可能性のある人」という意味です。
本気で社労士試験に合格するためには、社労士講座を受講することをおすすめしますが、「どうしても独学で勉強したい」という人のために、紹介していきます。
独学が向いているのは、下記の特徴がある人です。
- 目標が明確な人
- 主体的に学習できる人
- 難関大学合格者
- 社労士と同レベル以上の難関国家資格合格者
- 行政や労務、社会保険の知識のある実務経験者
- 勉強が好きで、コツコツ取り組める人
目的が明確な人
目的が明確な人とは、人生を長期的な視線で捉えたうえで、自分のやりたい事や目指す未来が明確な人です。
- 社労士として独立開業する
- 資格をとって、キャリアアップを図る
このように、目先の利益ではなく実現したい未来に意識が向いている人は、途中でつまずくことがあっても容易に諦めません。
独学で勉強していると、「覚えられない」「点数が思うように伸びない」などの壁にぶち当たった時に、助けてくれる人がいません。
独りで悶々としていると、意識が下がり、「自分には無理だ!」と挫折してしまいます。
「成し遂げたい明確な目標」をもっていれば、不安を感じてもそれを乗り越え、独学でも挫折する可能性は低くなります。
主体的に学べる人
誰かに言われるわけでもなく、自分から率先して行動し、主体的に学べる人は独学でも問題ありません。
主体的に学べるという事は、利益関係なく「知りたい!」「やりたい!」という気持ちが根本にあります。
暇さえあれば、自然と勉強してしまっているのではないでしょうか。
社労士試験の勉強をしていると、難しい専門用語や条文がたくさん出てきます。
独学で勉強すると、教えてくれる講師はいません。
分からないことは自分で調べなければなりませんし、理解できない文章は何度も読み直し、自分で糸口を見つけなければなりません。
主体的に学べる人であれば、こういった過程自体を楽しむことができるため、独学に向いているでしょう。
難関大学合格者
社労士試験に合格するためには、最低でも800時間~1,000時間もの勉強が必要です。
広い試験範囲を独学でコツコツ勉強を進めていくのは、容易な事ではありません。
しかし過去に難関大学に合格経験のある人は、コツコツ勉強することを経験しています。
さらに言うと、挫折をせずに合格をつかみ取っているので、勉強方法や記憶するコツなども身についています。
独学の一番の課題は「挫折せずに勉強を継続することができるか」ですが、このような人は勉強する習慣・コツが身についていますので、独学でも勉強を継続することができるでしょう。
社労士と同レベル以上の難関国家試験合格者
社労士と同レベル以上の難関国家試験とは、「行政書士・税理士・司法書士」などがあります。
先にも述べましたが、社労士試験に合格するためには、最低でも800時間~1,000時間もの勉強が必要です。
勉強の期間でいうと、最低でも1年です。
この長い期間、毎日コツコツと勉強し続けることが出来ずに挫折してしまう人が多くいます。
しかし社労士以外の難関国家試験に合格している人は、すでにこの問題はクリアーしています。
難関国家試験に合格経験のある人は、難解な条例分や聞きなれない法律用語にも聞き慣れているでしょう。
なので独学で勉強しても、合格する確率は他の受験生より高くなります。
行政や労務、社会保険の知識のある実務経験者
行政・労務・社会保険に関係する仕事を実務で行われている人は、すでに基本知識は身についているため、独学でも社労士の知識を身につけていくことができます。
日頃から難しい条文を読んでいるでしょうし、法改正にも敏感です。
社労士試験で一番ネックになるのが一般常識という科目ですが、これも日々実務で触れているため、有利に働きます。
しかし、注意しなければならない点があります。
それは、実務と試験の知識では多少食い違いがあるため、「実務ではこのように対応しているから」とう理由で試験の問題を解くと、間違えてしまう可能性があります。
「この知識は知っている」と勉強をおろそかにすると、足元をすくわれますので注意しましょう。
勉強が好きで、コツコツ取り組める人
難関大学や難関国家試験に合格していなくても、行政や労務・社会保険関係の実務の経験がなくても、「勉強が好きでコツコツ取り組める人」は、独学でも合格できる可能性があります。
独学で勉強が続かないのは、次のような理由があります。
- 内容が難しくて理解できない
- 忙しくて、いつの間にか勉強しなくなった
- 絶対に必要な資格ではない
- 遊びの誘惑に負けた
- 勉強時間にムラがある
社労士試験に合格するために大事なことは、毎日少しでも勉強に触れるということです。
✖今日5時間→翌日0時間
〇今日2時間→翌日2時間
〇今日2時間→翌日30分
「始めは理解できなくても、投げ出さずに時間をかけてでも理解する。」
「勉強を生活の一部にすることができる。」
このような人は、時間はかかるかもしれませんが、独学でも合格するできる可能性があります。
独学で社労士試験合格を目指すのに向いていない人
次に、独学に向いていない人の特徴を紹介します。
- 明確な目標がない人
- 高校、大学受験の経験のない人
- 継続が苦手な人
- 最短で合格したい人
- 自分で調べるのが苦手な人
明確な目標がない人
社労士試験は毎年合格率が6%前後の、難関国家資格です。
生半可は取り組みでは合格することはできません。
「独立開業したい!」
「資格をとって、キャリアアップしたい!」
などの明確な目標がない人は、途中で挫折してしまう可能性が高いでしょう。
高校・大学受験の経験のない人
高校・大学受験の経験のない人とは、「推薦入学で、小論文や面接のみで進学した人」です。
私がその一人でした。
受験経験がないという事は、おそらく学習塾に通った経験もない人が多いのではないでしょうか。
受験を経験していない人は、長期的に勉強を継続させる方法を知りません。
キーポイントがどこで、どのように勉強したらよいかも知りません。
どの試験にも言えることですが、合格するためにはキーポイントを押さえ、繰り返し学習しなければなりません。
高校・大学受験の経験のない人は「長期間勉強する」という事を経験していないため、コツコツ勉強することが苦手な人が多いです。
そうすると、分からない問題に出会った時、他の用事が忙しくなった時に「もう勉強やーめた」となってしまう可能性が高いです。
継続が苦手な人
社労士試験に受かるためには、毎日コツコツ継続することが大切です。
継続とは、「毎日少しでも勉強を続けられる。」という事です。
「今日は仕事で疲れたし、明日2日分勉強しよう。」と考えるいう人は、独学で勉強するのに向いていません。
独学に向いている人の特徴は、寝る前に歯磨きをするのと同じように、生活の一部に「勉強する」という行動が組み込まれています。
どんなに忙しい人でも、必ず5分や10分のスキマ時間があるはずです。
机に向かっている時間だけが、勉強時間ではありません。
独学に向いている人・社労士試験に合格する人は、このスキマ時間を有効に使っています。
最短で合格したい人
独学は正しく情報を拾うことができないため、効率が悪くなってしまいます。
社労士試験の範囲はとてつもなく広いので、すべてを暗記するなんてことは到底できません。
試験に出題されやすい問題、出題されにくい問題を取捨選択して勉強しなければ、合格は遠のいていくばかりです。
勉強が好きで、試行錯誤の過程を趣味と同じように楽しめる人は良いですが、ほとんどの人の目標が「社労士試験に合格すること」のはずです。
受験が2回目・3回目の人はまだ良いですが、初学者の人は情報の選択や勉強の方向性が分かりません。
社労士試験のプロから学んだほうが、圧倒的に早く、結果につながります。
自分で調べるのが苦手な人
社労士試験の勉強をしていると、分からないことがたくさん出てきます。
今のネット社会、検索をかければすぐにたくさんの解答が出てきますが、さまざまな意見が飛び交っています。
しかし、どの情報が正しいのかわかりません。
出てきた解答が正解だとして、理解できない可能性もあります。
日本人は、「和」や「ルール」を重んじる傾向があり、言われたことをしっかりやる人が評価されていく教育で育ってきました。
自己主張の強い人間は「扱いにくいやつ」というレッテルが貼られるので、言われたことをまじめにこなす「受け身体質」が身についています。
独学では、これが弊害になります。
独学では絶対的な答えが用意されていないため、変化や間違いに対して自分で調べ、臨機応変に対応していかなければなりません。
学習スケジュールも、自分で立てなければなりません。
そういったことが苦手な人は、お金がかかっても学習環境の整った社労士講座を受講したほうがよいでしょう。
まとめ
独学で社労士試験合格を目指すのに向いている人
- 目標が明確な人
- 主体的に学習できる人
- 難関大学合格者
- 社労士と同レベル以上の難関国家資格合格者
- 行政や労務、社会保険の知識のある実務経験者
- 勉強が好きで、コツコツ取り組める人
独学で社労士試験合格を目指すのに向いていない人
- 明確な目標がない人
- 高校、大学受験の経験のない人
- 継続が苦手な人
- 最短で合格したい人
- 自分で調べるのが苦手な人
いかがでしたか?
あなたは独学に向いていますか?
「独学が向いていない」という人は、こちらの記事を読んでみてください。
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